<プロボクシング:IBF世界フライ級タイトル戦12回戦>◇31日◇マカオ・ウィンパレス

理系男子の夢が、マカオで散った。IBF世界フライ級14位坂本真宏(27=六島)が王者モルティ・ムザラネ(36)に10回TKOで敗れた。大阪市立大大学院工学研究科で機械物理学を専攻する男は、この日のためにロボット工学関係の企業内定を辞退。

国公立大大学院生ボクサーとして、日本ボクシング界で初めて世界戦に挑んだが、やはり壁は厚かった。「まず応援してくれたたくさんの方に申し訳ない。悔しさでいっぱい」。坂本は試合後、肩を落とした。

「チャンピオンは左のジャブが思ったより強かった。ブロックの上からでも目が腫れてしまった」と坂本。3回から右目が腫れあがり、終盤は完全にふさがった状態に。10回にドクターストップがかかった。

国公立大の理系大学院生が、世界に挑む-。頭脳明晰(めいせき)でスポーツ万能と思われがちだが、別に天才じゃない。負けず嫌いの凡才だ。

学力は並だった。大阪府立泉北高での校内模試は、理系生徒121人中119位。大阪市大工学部も、同大学院も1浪して入った。

ボクシングも並だった。「法律でダメなことが許される。そんな非日常にひかれた」。高校で週2日を約半年ほどキックボクシングジムに通った格闘技好き少年は、大学でボクシング部へ、卒業後に六島ジムへ。

プロ転向表明翌日の14年12月3日、3階級制覇を目指す井岡一翔とスパーリングをして遊ばれた。「パンチが的確でバランスが全然崩れない。プロで相手を倒すのはこういうことか」と思い知らされた。

才能は、どこにあったのか。「僕は根っからの負けず嫌いなだけです」-。16年11月のWBOアジアパシフィック王座決定戦で、木村翔に判定0-2で惜敗。その木村が17年7月、世界王者になった。

「悔しかった。リベンジしたかった。抑えてた、その気持ちが弾けました」。今春入社予定だったロボット工学関係企業の内定を辞退。楽しむだけのボクシングが、本気になった。

世界戦決定後の11月に3週間、ひたすら走った。朝のロードワーク後、約100メートルある急傾斜の坂に出向き、約60キロの武市晃輔トレーナー(37)と15キロの重りを積んだ自転車を押し上げるトレーニングを6本、ダッシュを6本。

公園で600メートル走を12本。夜はインターバル30秒のスパーリングを8ラウンドをこなした。

枝川孝会長(54)は「真剣勝負だし仕方ない。10-1の負けだとは思わない。善戦じゃないか」。ガムシャラなスタミナ勝負を見込んだが、世界は遠かった。


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ネットの反応

1.
この人の場合は二兎追う人でした。
2.
勝って欲しかったな。残念。
3.
世界ランカーになっただけでも凄いこと。
チャンピオンになるには、やはり天賦の才に人並外れた努力がないとなれないのかな。
4.
元々国内の挑戦条件を満たさないマイナータイトル(4団体のアジアタイトルでも権威なし)保持しての挑戦だから結果は仕方ない。
1ラウンドは取れたのか?
5.
10Rまでもったなら大健闘だろう
6.
六島ジムも名城信男という世界王者を排出しており、坂本君にもランキング下位ながらも期待はあったが、やっぱり世界の壁は厚かったね。
7.
映像見たけど、どちらにもペースが移る接近した試合だったよ。
ただし、固かった。もっとうごいて、坂本から仕掛けていってのあの打ち込みだったら、勝てる試合にできたかもしれない。
けど、坂本はガッチリガードかためて、受けて打ち返すのが常だから、変えられないかな?
でも、本当に、自分から動いて、打ち込んで、外す、打ち込んで、外す、という試合がらできたら、勝ててかもしれない。
攻防分離が強すぎた。
ムザラネも攻防分離型で同じタイプの2人だったけど、積んでいた火器の差がでた試合だった。


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8.
残念。やはりムタラネは強いな。
試合見たかった。
9.
内容を教えてほしいな
10.
大学院生 不遇の時代は変わらず。
11.
ざまあ
12.
年末の6人の中で、一番勝って欲しかったんだが
13.
周りも真剣には期待していなかっただろう
予想通りの結果だと思う
14.
亀田って強かったんだな
15.
当たり前だが学校歴は
リングでは戦ってはくれない。

記念挑戦乙。

16.
そもそも無謀だよ。14位で挑戦なんて、実力とランキングが比例してない。
17.
井岡の興行だから前座でやれたんだろうが、よく14位で挑戦できたなー
18.
ダメだったか、、、


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