認知度低く、負担軽減されず
仕事の負担を減らしてほしくても、言い出せない妊婦は少なくない。そんな妊婦のために、医師が必要な対処法を記し、内容を雇用主に守らせる仕組みがある。

母性健康管理指導事項連絡カード(母健カード)だ。妊婦の強い後ろ盾になるはずだが、あまり知られていないようだ。

「その紙はなんですか?」。昨年7月、首都圏に住む会社員女性(36)は、人事担当者にそう言われた。「人事の人が知らないって、どういうことなんだろう」。すっかり萎縮してしまった。

担当者が「その紙」と言ったのが、母健カードだった。「重症のつわり。半日勤務が望ましい」などと医師が書き込んでいた。女性も「それなら働けるかも」と思っていた。

当時、妊娠4か月。眠れない日が続き、何を口に入れても吐いた。水分も受けつけなくなり、血を吐いた。体重は2週間で3キロも減った。

「このままの状態で働き続けるのは母子双方に良くない。会社の方はカードを書いたので大丈夫。安静にする時間を増やして様子を見ましょう」。医師がそう言って手渡してくれたのが、母健カードだった。

しかし、効力は発揮されなかった。それどころか、社長や上司から何度も心ない言葉を浴びた。

「つわりがそんなに酷いわけがない」「正社員なのに半日勤務なんて認められるわけがないだろう」。元々、職場の人数はぎりぎりで、普段からトイレに立つのもはばかられるような雰囲気だった。

それから約1か月。状況は変わらず、働き続けた。自宅で大量出血し、医師から「責任が持てない」などと言われ、結局、妊娠6か月で退職した。

「あのカードは一体何のためにあったのか。心身ともに疲れ果て、自分と子どもを守るためには、退職しかなかった」と振り返る。

◆母性健康管理指導事項連絡カード 厚生労働省が1997年、男女雇用機会均等法に基づく指針で書式を定めた。医師が病名や必要な対応策を記し、従業員が署名して雇用主に提出する。雇用主は記載された事項を守るよう求められる。


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ネットの反応

1.
ブラック企業じゃないか。
2.
これは全国で母子手帳と同時に説明を受けるものでしょうか?
ちょうど一年前・三年半前に出産をしておりますが、存在すら初めて知りました。
地方都市在住です。それとも当時に正規雇用ではなかったからですか?
妊婦でも知名度が低いだなんて、マタニティーマークでさえ知らない人がいる世の中で、通用するのは夢のような話…。
国が推奨するようなら、会社の人事には制度として必ず講習会をやるべきでは?
3.
人事は別に健康管理のスペシャリストじゃないからな。
妊婦です、つわりがきついです、で配慮してくれない会社は、何をどう見せようが関係ないわな。
4.
少子高齢化だから子供をもっと生めだの言ってるが
こんなことすらきちんと出来ない日本てなんなんだ。
5.
「アタシは、お妊婦さまなのよ!
この少子化の時代に子供を産もうとする一番偉い存在なのよ!
同僚どもは、アタシが抜けた業務の尻拭いするの当たり前でしょ!
同僚がシワ寄せ残業で帰りが遅くなって、その家族が犠牲になっても、アタシの知ったこっちゃないわよ!ぜんぶ会社が悪いのよ!
お妊婦さまを中心に会社をまわさない企業はみなブラック企業よ!
おーほっほっほっ!」

…こんな女は子供産むな!セックスするな!息もするな!

こんなモンスター妊婦の代わりはいくらでもいる。

6.
カードの認知度が低いのであれば、診断書をとるなり退職するなり、自分の身は自分で守らないと。

人事担当であったとしても、各市区町村や国の制度をすべて理解しているわけではないし。そもそも、社内規定に定められて居ないとその書類だけでお休みを付与できない可能性もありますし、全て人任せはよくない。

7.
カードがあったところで人事が知らなければ意味が無い。
が、中小企業ならまだまだ難しいこともあると思う。
大人なんだから人事が知らないからと諦めたり退職したり危険な所まで無理するのではなく
このカードはこういったもので、こういった対応を求めます。ってくらい伝えるべきだと思う。
それでダメなら他の手段もあるし見切りをつけて退社するのも選択肢に入れてもいいかな。

妊娠報告したらなんでも守って貰えるって被害者意識を感じられる記事。

8.
平成も終わると言うのにこういうことは一向に変わってませんね。こういうカードが通じるのは公務員だけでしょう。民間企業は持っていっても何それ?って感じになると思う。
カードがどうのこうのというより、民間企業の考え方を変えるような国の働きかけ(つまりは金)が必要。企業もただ闇雲に補償も何もなく休暇や勤務時間を減らすのは難しいと思うので補償がきちんとしていれば妊婦さんを悪くいうこともなくなる。だけど、その財源は??財源のある公務員しか産前産後の補償がしっかりしてないはずです。
北欧などは政府が払ってくれるので(税金が高い)妊娠してやめるという人は民間企業でもいない。
9.
妊娠中、悪阻に耐えながらの勤務かなりしんどかったです。
だからといって正社員を辞めたら後々きついし。

議員や会社の役員は男ばかりだから女性が働きやすい環境はなかなか作られない。
そのくせ、女性には働け、子供産めってなんなんでしょうか。

10.
こういう話があるたび、発行する前に講習会開くなりなんなりして周知しとくべきでは?って思う。いきなり渡されたって妊婦に関わりの薄い人なら知らないでしょ…
11.
つわりがあろうがなかろうが、そんな酷いわけがないだの正社員の半日勤務が認められないだの言ってるような会社はダメ。辞めて正解です。
そこまで吐いて2週間で3kgも落ちたなら目に見えて具合が悪いことくらいわかるはず。ちゃんとした会社なら普通は休ませる。
12.
こうして、優秀な貴重な人材が喪失していく。これが現在の日本。

まぁ、辞めるよねこんな会社。
ひどいのは、医療機関だな。命を預かるところが、命軽視とは。本末転倒もはなはだしい。

人材不足と悩み、移民制度に手をつける前に、するべきことは沢山あるとおもうけどな。

13.
妊娠出産は、女性にとって命がけだからこそ、まず”母親として命がけで胎児の安全を確保することを優先”して下さい。

これがデフォルトだと思います。

妊娠初期というのは、飛行機に乗っただけでも流産しますし、雨の中で気温が低い時に外を歩いたって流産する時はします、これが妊娠の現実なんです。

こういう胎児の安全確保を、主体的ではなく、会社や法など赤の他人に求めてるのって、妊娠出産を一番ナメてるのは女性自身ではないでしょうか。

まず母親が胎児を守らなくてどうするのでしょうか。

こういう女性に会社に居座られて、社内で流産でもされたら、胎児の殺人共犯にまで周囲がされちゃいますよね。

だから「妊娠したら会社辞めてね、足手まといだから!」というのが同僚たちの偽らざるホンネだと思います。残念ながら。

14.
妊婦が抜けてもやってけるくらい余裕のある体制じゃないと、カードを持たない人や男性、独身者にしわ寄せがいくだけ。
15.
私の悪阻は胃腸炎か船酔いかみたいな感じのが1ヶ月って感じでした。(あたりは強かったけど、比較的早く終わった)
まぁ、きつかったわ…。自営だから、妊娠中仕事入れなかったから、仕事しなきゃ!みたいなのなかったけど、悪阻経験して思ったのは、あの状態で仕事にはならないなって思います。
あの時の私は全く使い物にならない。集中出来ないもん。


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16.
そのカードをもって会社との会話わ文書でのやり取りを記録に残して、労基に行こう!
17.
妊婦に優しい会社なんてないですよ。
つわり休暇ありとかなってても
休むと結局誰かに迷惑をかけていて
一度や二度ならともかく
多く休めば
その人たちから避難が起こる。
いいよ!気にしないで!お大事に!なーんて、言われてても影で
妊娠は病気ぢゃないし、好きで作ったくせに…、休んでもいいけどなんで代わりに仕事が増えるの?って…
悲しいけど、これが現実。
なにを言われても思われても気にせずいられる人はいいかもだけど普通なら気まずすぎて辞めますね。
わたしは妊娠4ヶ月、辞めました。
もちろん会社に守られる権利はあるとは思う。でも、実際問題そうはいかないし、権利ばかり主張したところで、そこには対、人という問題も起こる。
余計なストレスを抱えて無理に働くよりお腹の子を守れるのは母だけなので辞めるという決断も大事だと思う。
18.
典型的なお役所仕事でつくられた、制度なんでしょうね。
なんとかフライデーと同じ匂いがしますね。最後まで責任持たないのが、最近の政治の傾向です。
19.
はぁ。
腹立たしい。
20.
法律で決まってるものなら知名度云々は関係ないんじゃないの?
所管の役所のウェブページでも見せれば、知らないじゃ済まされないでしょ?
21.
2週間で3キロ減って重度と言われるのを知らなかった。一人目の時2週間で8キロ落ちても頑張ってしまった…親につわりなんて気の持ちようとか言われたから。
つわりって十人十色だし、動かなくて医者にも行けないし、もっとつわりについての知識を妊婦以外でも知る機会がないとダメだと思う。
22.
本当妊娠、出産をなめてるわ。
本当命がけですから。
23.
ほんの数日の就業規則内の忌引きですらガタガタ責めてくる上司がいるような会社もある世の中なのに、カードを見せて何?っていうのは不思議ではない。
24.
自分の身に起こってないこと、自分が経験してないことに関して厳しく冷たくなるのが人。。このカードの存在が認知されるのを地道に待つしかないのか。
25.
母健カードの存在を初めて知りました。
でもカードのあるなしに関わらず、妊婦に対して融通の利く・利かないは職場によると思います。
知り合いの奥さんの職場は妊婦は心配され過ぎて仕事させてもらえない位の過保護な職場だったとか。
でも妊婦だけでなく体調不良の時に嫌な顔されずお互い様だからと健康に配慮してもらえるってありがたい事ですよね。
26.
いい時代になりました。
あともう少しですね。
27.
うーん。そんな思いやりのない会社は、妊娠したらやめていいんじゃないですかね。カード云々の問題じゃなく。人命を大切にしてくれるところで働かないと。
28.
無知な経営者でかわいそうですね
労基署に相談すればよかったのに
29.
つわり経験してない女はつわりの酷い妊婦の気持ちが分からないので、上司が男でなくても妊婦に配慮しない職場はいくらでもある。結局、女の敵は女。
30.
妊婦に対する思いやりや配慮はないのか?というコメントが大勢ですが、現実には”同僚の屍の上を歩くのが企業戦士”というのが冷酷な現実です。残念ながら。

周りの同僚たちはみな、「妊娠したら会社辞めてね、足手まといだから」というのが偽らざる本音でしょう。

母健カードを葵の印籠みたいに「ええい、ひかえおろう!この母健カードが目に入らぬか!って人事に出したところで、同僚たちへ業務のしわ寄せが行くことには変わりはありませんし、同僚たちにもご家族がいるでしょう。

同僚のご家族も犠牲になるわけですよ、給料も上がらず、シワ寄せ残業で帰宅時間も遅くなるわけですしね。

誰一人犠牲にすることなく、業務を回そうとする経営者なら、妊娠出産祝いを退職金に上乗せして寿退社してもらうでしょうね。

次の人材補填が出来て、他の社員に犠牲を強いることもなくなるわけですから。


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