【赤坂英一 赤ペン】セで3連覇した広島も、日本シリーズはパのソフトバンクの足元にも及ばなかった。34年ぶりの日本一を期待されたが、フタを開けてみれば1勝4敗1分けと惨敗。チーム内では「まだ実力が足りないことを思い知らされた」という声がしきりだ。「そもそも今年の優勝自体、セ5球団の弱さに助けられたようなものだった」と指摘するのは、あるチーム関係者。
「今季はウチが首位を走り始めたあたりから、他チームがエース級の投手をぶつけてこなくなった。ヤクルト、DeNA、阪神は中盤から、AクラスとCS狙いの先発ローテに切り替えている。
しつこく菅野やメルセデスを合わせてきた巨人も、8月下旬にはローテを組み替えた。今年ほど相手に助けられたシーズンもない」
さらに別の球団関係者は「今季の優勝は相手が勝手にウチに“名前負け”したようなものだ」とも指摘している。
広島自慢の生え抜きの若手育成も、来年以降は人材不足に陥るかもしれない。昨年ブレークした安部が今季は不振で長期間二軍落ち。
東出コーチが「打撃は天才」と評価する西川も守備に課題を抱えており、内野では一塁しか守れず、外野転向が検討されている。
首脳陣が期待する捕手・坂倉、ドラフト1位・小園(報徳学園)も、一軍の戦力になるにはまだ時間が必要だろう。
そうした中、いま野手で一番ポテンシャルが高いのは今季途中、美間とのトレードでソフトバンクからやってきた内野手・曽根だ。評価の辛い広島首脳陣に、こう絶賛されているほど。
「守備のうまさなら現時点ですでにピカイチ。打撃では速い真っすぐに強い。日本シリーズでは送りバントを決めたように、チーム打撃や小技もできる。こんな選手がソフトバンクでは育成選手だったのかと、みんな驚いていた」
逆に言えば、控えの層の厚さにおいても、それほどソフトバンクとは差があったということだ。その上、今年は丸がFA資格を取得し、来年は菊池もFAとなる見込みで、3連覇を支えてきた主力が相次いで流出する可能性がある。
しかも、こんな苦しいときこそ精神的支柱となってきた新井はもういない。新井の後継者となるチームリーダーも含めて、広島は根本的な再建を迫られることになりそうである。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181107-00000006-tospoweb-base
ネットの反応