・新しい衛星画像には、新疆ウイグル自治区西部にあるイスラム系少数民族、ウイグル族の収容施設が写っているとされる。
・カナダの法学生、ショーン・チャン氏は、同氏が再教育キャンプと主張する写真数点をツイッターに投稿した。同氏によると、施設の広さは2017年2月から2018年8月までに、11倍以上に拡大した。
・ウイグル族の人々は、こうした施設で身体的および精神的な拷問を体験、もしくは目撃したと述べた。
衛星画像は、中国がイスラム系少数民族、ウイグル族の収容施設を急速に拡大していることを示した。
10月3日(現地時間)、カナダの法学生ショーン・チャン(Shawn Zhang)氏は、新疆ウイグル自治区西部にある再教育キャンプと同氏が主張する写真数点をツイッターに投稿した。
新疆ウイグル自治区には約800万人のウイグル族が暮らし、ほとんどの人はそこから離れることを許されていない。なおウイグル族の多くは、その地を東トルキスタンと呼ぶ。
チャン氏は、写真は新疆ウイグル自治区のカシュガル市に近隣する疏勒(そろく)県の南部にある再教育キャンプを撮影したものと述べた。
チャン氏の測定によると、2017年2月に約2万8000平方メートルだった施設は、2018年8月までに、11倍以上の約32万平方メートルとなった。
施設の劇的な拡大は、ウイグル族に対する中国の弾圧が強まっていることのサインと言える。収容キャンプあるいは再教育センターに収容されるウイグル族の数は増える一方となっている。
人権活動家は、中国政府はそうしたキャンプに100万人のウイグル族を収容していると批判している。そして、その数は増加している可能性もある ── ラジオ・フリー・アジア(Radio Free Asia)は10月2日、
収容者を新疆ウイルグ自治区から別の地域に移さなければならなくなったと地域の当局関係者らが語ったと伝えた。そのうちの1人は「収容者が溢れかえっている」ためと述べた。
共産党幹部のフー・リアンヘ(Hu Lianhe)氏は「再教育センターなどというものは存在しない」と主張したが、政府が過激派と見なした人物を拘束していることを認めた。中国政府は、ウイグル族の監視を対テロリズム政策として正当化している。
キャンプに収容されたことがあるウイグル族の人たちは、椅子に縛り付けられたり、殴られたり、眠らせてもらえないなど、身体的、精神的な拷問を体験、あるいは目撃したと語った。
食事を得るために、中国・習近平国家主席についての愛国的な歌を歌うことを強制された収容者を目撃した人もいる。
チャン氏は中国政府の批判を続けており、衛星画像を使って新疆ウイグル自治区にある再教育キャンプと思われる施設を特定・追跡している。
チャン氏の家族は中国に住んでおり、同氏の批判的な投稿に関して、警察から連絡を受けたことがある。
[原文:Photos show huge expansion of Chinese facility where Muslim minorities say they are persecuted and forced to sing hymns to Xi Jinping]
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181013-00010000-binsider-int
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