横浜、ヤクルト、巨人で23年間活躍した相川亮二氏「森選手は打つことは頭一つ抜けている」
野球日本代表「侍ジャパン」は11月9日にメジャーリーグ選抜と「2018日米野球」を戦う。出場メンバーはすでに発表されており、ヤクルト・山田哲人、西武・山川穂高、巨人・岡本和真ら豪華メンバーが名を連ねた。その中で、近年の課題となっているのが正捕手問題。
横浜、ヤクルト、巨人でプロ23年間プレーし、2004年アテネ五輪、2006、13年WBCの計3度、日の丸を背負った相川亮二氏が侍ジャパンの正捕手について語った。
日米野球に出場する侍ジャパンのメンバー28人。捕手では広島をリーグ3連覇に導いた會澤翼、西武を10年ぶりのリーグ優勝に導いた森友哉、そして球界NO1の強肩を誇るソフトバンクの甲斐拓也の3選手だ。
WBC初代王者に輝き、第2回大会で連覇を果たした日本だが、第3、4回大会はベスト4に終わっている。過去には古田、城島、里崎、阿部といった正捕手が君臨していたが、ここ数年は固定できていないのが現状だ。近年の捕手事情について相川氏はこう語る。
「根本的に能力のある人がキャッチャーをやりたがらない。身体的に能力が高い選手は投手や打者として育っていく流れがあります。
捕手に必要なのものは捕球技術、経験、肩の強さ、リードなどやることが多いですから簡単にはいきません」
古田、谷繁、阿部、城島、里崎……。相川氏が現役時代にはチームの中心選手として試合に出続ける圧倒的な捕手が各チームに存在した。守備に重きを置く中、打撃でも優れた成績を残し“強打の捕手”が球界には溢れていた。
「打つことを考えれば西武の森選手は頭一つ抜けている存在です。メジャーリーガーのようなフルスイングで長打を打てる。
その中である程度の率も残せる。彼が捕手としてさらに経験を積めば今後10年ぐらいは日本の正捕手として活躍する可能性はあると思います」
トータルで見ると現状は西武・炭谷を一番に推す「すべての面で素晴らしい」
森は今季、捕手として自己最多、そしてチーム最多の81試合に出場。打者としても打率.275、16本塁打、80打点をマークし、リーグ優勝に貢献し飛躍の1年となった。「今年は彼の中でも多くの試合を経験したと思います。やはり捕手というポジションは試合に出ないと成長していけない。
どれだけ練習を積んだとしても1試合でも多く試合に出ることが一番大事になると思います。投手の球を捕る、リードする、送球など。国際大会ではまた違った雰囲気の中で試合をすることになるので多くの経験をしてもらいたいですね」
将来的には強打の正捕手に成り得る存在として森友哉には大きな可能性を感じている相川氏。では、現状の捕手の中では誰を一番に評価しているのか。
「西武の炭谷銀仁朗選手ですね。捕手としてすべての面で素晴らしい選手だと思います。投げる、捕る、リード面でも大きな存在です。森選手は同じチームの中で素晴らしい見本がいることも大きい。先輩の姿を間近で見ることでもっと成長していけるはずです」
2020年の東京オリンピックで野球、ソフトボールが競技に復活する。稲葉監督が率いる侍ジャパンはそこを目標に最強メンバーを構成していくことになる。残り2年で日の丸を背負う圧倒的な正捕手は現れるのか。ハイレベルな正捕手争いを相川氏も心待ちにしている。
Full-Count編集部
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181022-00233493-fullcount-base
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