10・4南北共同宣言11周年を記念して4~6日、北朝鮮を訪問した与党・共に民主党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表が平壌(ピョンヤン)で口にした発言が論議をかもしている。
李代表は5日、安東春(アン・ドンチュン)最高人民会議副議長と会った席で「われわれが政権を奪われれば(交流を)できなくなるため、私が生きている限り絶対に奪われないように固く決心している」と述べた。
引き続き、記者に「平和体制になるためには国家保安法などをどのようにするかを協議しなければならない」と話した。
李代表が北朝鮮で南北交流と韓半島(朝鮮半島)の平和への意志を強調したことを責める人はいない。しかし、大韓民国政府与党の代表なら北朝鮮で口にすべきことがあり、
口にしてはならないことがある。保革論争の頂点にある国家保安法の改廃問題は過去数十年間、韓国社会をずたずたに分断してきた雷管中雷管だ。
このような敏感な問題を李代表があえて北朝鮮で取り出す必要があったのか疑問だ。国家保安法の改廃は国内政界が国会で決めることであり、北朝鮮が関与する問題でないからなおさらだ。公然と野党の激しい反発を呼び、南南葛藤だけを拡大するのではないか懸念される。
「生きている限り、政権を守る」という発言も同じだ。民主党は「政党人が政権の再創出への意志を明らかにしたもの」と主張する。
だが、北朝鮮首脳部(金永南)が李代表に「韓国側の同胞が保守打破の運動に…(出なければならない)」のような内政干渉の発言をしたというが、
李代表がそのようなことを口にしたのは「北朝鮮労働党と手を握って野党を壊滅させ、長期執権するということか」という誤解を招くのではないか懸念される。
与党が南北関係を国内政治に利用しようとする印象を与えれば、野党は南北交流に全面反対して激しい闘争に転じかねない。南南葛藤を避けることができなくなるということだ。
李代表と民主党は野党を刺激する党派的発言を控え、彼らの立場に耳を傾けて超党派的協力を引き出さなければならない。それとも4・27板門店(パンムンジョム)宣言の批准同意をはじめ、民主党が推進している南北交流プロセスは一歩も先に進むことが難しいだろう。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181008-00000030-cnippou-kr
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