人生は、選択の連続だ。目の前に2つの選択肢があるとき、人はなにを基準にその選択を決めるのだろう。やりたいことを選ぶのか、適正があるほうを選ぶのか――それとも、その両方を選ぶのか。
スタジアムの各所から、大きな歓声が上がった
9月6日から9日まで、神奈川・等々力陸上競技場で行われた陸上の日本インカレ。国内の学生スポーツでは最高峰のレベルを誇るこの大会には、8月に行われたアジア大会の代表選手も数多く出場。今年も大きな盛り上がりを見せていた。
その大会に、ある女子選手が出場していた。
舞台は、女子800mの決勝レース。
「4レーン、広田有紀君。秋田大学」
そんなアナウンスが流れると、スタジアムの各所から、大きな歓声が上がった。
800mで優勝候補の一角に挙げられていた広田だが、彼女への応援は他の選手へのものとは少しだけ、趣の違うものだったのかもしれない。
彼女に注目が集まる理由は、その走力の高さだけではない。彼女が、日本スポーツ界のハイレベルな舞台ではなかなか見ることができない「国立大学医学部」所属の選手だからだ。
高校までは「趣味として楽しく走れたらいいな」
「もともとは母が眼科医をしていて、小さな頃から診療所に遊びに行ったりしていたんです。それもあって漠然と将来、『自分も母のようになりたいな』と思っていました。
逆に、医者になる以外の将来像を考えていなかったという方が正確かもしれません」
そう語る広田が陸上競技を始めたのは、小学校5年生の時。かけっこが得意だったことに加え、走り終えた時の達成感の大きさに惹かれ、800mという競技に打ち込むようになったという。
「高校まではあくまで『趣味として楽しく走れたらいいな』という感じが強かったです。だから『部活で勉強の時間が取られる』みたいな想いは全然なかった。
むしろ勉強をやりながら、趣味の部活もやれるというのはすごくありがたいことだなと思っていました。陸上の息抜きのために勉強があり、勉強の息抜きのために陸上がある感じでした」
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180916-00009006-bunshun-spo
みんなのコメント