東京の三鷹駅から徒歩15分ほどのところに、ちょっとユニークな古本屋がある。商店街に面した店舗の広さは、たったの2坪。4つの棚が並んでいて、そこに500冊ほどの本が並んでいる。

普通の書店にはスタッフがいて、レジが置いてある。しかし、この店には誰もいなくて、レジも置いていない。24時間営業で、扉にはカギもない。

「スタッフがいないって、やる気があるのか。すぐに潰れるね」と思われたかもしれないが、店は2013年4月にオープンして、黒字を確保しているという。

無人古本屋の店名は「BOOK ROAD」。店内にさい銭箱のようなモノが置いてあるのかなと思いきや、300円と500円のカプセルトイ本体が設置されている。本の後ろに価格が記されているので、値段分のカプセルを購入すれば、会計は終わり。無事、本を手にすることができるのだ。

売り場に誰もいないといえば、地方で見かける野菜の無人販売所を想像する人もいるかもしれないが、記者は2つのことが気になった。1つは、本が盗まれないのか。もう1つは、5年以上もどうやって運営してきたのか。

この謎を解くために、BOOK ROADのオーナーを務める中西功さんに話を聞いた。ちなみに、中西さんは大手IT企業で働いていて、古本屋は店舗を用いた無人販売が成立するかという社会実験がしたく、副業として手掛けているとのこと。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

無人古本屋を始めたきっかけ

土肥: 書店といえば、棚にたくさんの本が並んでいて、店員さんがいる。会計をするためにレジが置かれているわけですが、この店は違う。

店内に誰もいないし、レジもない。レジの代わりにカプセルトイの機械を置いているわけですが、なぜこのような古本屋をオープンしようと思ったのでしょうか?

中西: 僕は本が大好きなんですよね。めちゃめちゃ買い続けていたら、自宅に千冊ほど置くことに。当時、狭いアパートに住んでいたこともあって、

妻から「処分してほしい」と言われました。でも、本は大好きなので「捨てるのはもったいないなあ」と感じていたんですよね。書店も好きだったので、漠然と「本屋をやりたいなあ」と考えていました。

コンサルティングの仕事をしていた時には、「新規性が必要ですよ」「やり方次第ですから」などと言っていました。そんな偉そうなことを言っておきながら、オリジナリティを感じられない書店をつくったら、「言っていることと、やっていることが違うじゃないか」と突っ込まれますよね。

ただ、希少性のある本は持っていませんし、広い店舗を持っているわけでもありません。そんな状況のなかで、どうしたらいいのかやりたいことをノートに書き出してみたときに、「決済」に特徴があるお店をつくったらいいのではないかと思いました。

地方に足を運ぶと、無人の野菜販売所がありますよね。じゃあ、無人で本を売ることができればおもしろいのではないかと。

土肥: オープンする前、そのアイデアは周囲の人に相談しましたか?

中西: 友人、知人、妻に相談したところ、ことごとく大反対されました。「止めておけ。そんなビジネスが成立する以前に、盗まれるだけで無人の販売方法が成立するわけがない」と。

あまりにも反対されるので、自分が考えていることはおかしいのかなあと感じたのですが、反対されればされるほど、新規性の部分がとがっているのではないかと考えました。

無人販売所は人の善意で成立している
土肥: 「無人古本屋」というアイデアが浮かんだわけですが、次にどんなことをしたのでしょうか?

中西: 無人販売の仕組みはどうなっているんだろうと考え、実際に足を運びました。東京の武蔵野市にも野菜を無人で販売しているところがあったので、そこを見学することに。見ていて、やっぱりこの仕組みはいいなあと感じたんですよね。

土肥: いや、ちょっと待ってください。失礼な話になりますが、棚やカゴのなかに野菜が入っているだけですよね。「キャベツ 100円」などと書かれていて、お金は箱のなかに入れるといった感じ。この仕組みのどこがいいなあと思ったのでしょうか?

中西: 無人で販売していたら野菜を盗まれるかもしれないのに、継続してやっている。ということは「人の善意」の部分で成立しているんですよね。個人的に「人を信じたい」と思っているので、古本を無人で販売することができれば、社会実験としても何か得られることがあるのではないかと考えました。

電車に乗っていて、お年寄りが乗って来ると、若い人が席を譲る光景を目にすることがありますよね。もちろん、席を譲る人もいれば、譲らない人もいる。無人の古本屋は、席を譲るような人が利用してくれればいいのではないかと考えました。


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ネットの反応

1.
こんな記事を上げてしまったら最後。
中国人が知ったら紙切れ一枚残らないだろう。
2.
あ~あ、こんなに取り上げられちゃったら、某国の犯罪者たちが一斉に・・・
3.
このようなメディアに出る事で有名になり、被害に遭わなければいいのですが…
4.
こうやって、ニュースになってしまうと
アレとかアレがやってきてゴソッとなくなる予感w
5.
週刊誌やマンガ本とか年齢層低めの物は置いてないんだろうなあ
さっと読んでポイッと捨てるようなペラペラな雑誌より、じっくり読めてながく持っておけるような本ならば本当に本好きな人しか来ないんだろうね
6.
盗まれて困るオークション用の本は見えるところに置いてないよ。
7.
韓国人や中国人には通用しない倫理観だよね
8.
発想が良いですね
目立つ看板を掲げるよりも口コミで広がった方が良い顧客獲得にも繋がる
9.
この記事が出たことによって、ちょっと泥棒が出るだろう。
10.
目立たないのがいいんだろうね。

ニーハオ、ニーハオ、アンニョンハセヨが来ると、
ごっそり持ってかれるかも知れないし。

11.
なるほどね。だが、ここで紹介さたらやばいかも?
12.
日本人を相手にしていれば、まあ盗難は防げる。
その点「本」は日本語だし、ほぼ無条件に日本人に限定しているのがミソだね。
カプセルトイの機械ごと盗難にあう恐れはあるけど、毎日集金していればそんなには貯まらないかな。
13.
うちの地元でやったら、輩の防寒たむろスペースになってしまう。
14.
万引きするような人間は本を読まないから。
15.
田舎に行けば野菜の無人販売所とか普通にあるしな


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16.
渋谷でやったら100%火事になってるね
17.
古本屋だからこそ来店客の善意が成り立つと思う。新刊書や新刊の漫画・雑誌を扱うような書店ではリスキーに過ぎると思う。
あと、この店で興味があるのは恒久的な仕入れの仕組みと品揃えの考え方。
18.
ビニール袋はナイスですね
野菜を売る人も実行すればお金を入れない人が減ると思う
19.
これマジで日本だから成立するビジネスだな
20.
カプセルは頭いいな。
21.
この記事とかで取り組みに目をつけた悪い人が盗りに行かないといけど…
22.
んん?エロ本の自販機みたいなのじゃ駄目なのか?って咄嗟に思ったけど、これの方が費用対効果や効率がいいね。
23.
継続性に偏差値があるのか(もちろんレトリックね)
世間の起業家にとっては続けていける事は能力の一つなのね。
わたしゃ起業して10年超えてるけど継続に不安を感じたことはない。
この人からするとわたしゃ継続性の偏差値は高いのかもしれないな。
24.
馬鹿なITmediaオタクが記事にしたことで盗まれるという犯罪が起こる。
25.
人目が減る夜中とかカプセルに入った袋を再利用されちゃうとか単なる万引きとか考え出したらキリが無いけど面白い社会実験ですね。
最低限の投資と運営費で賄われているようだから成り立っているんでしょうが現状お客が置いていってくれる書籍にお礼をつけたり出来れば尚いいかも。転売して利益を得ているんだから。人を信じられるって羨ましくていいことですね。古物商とかいるのかな?
26.
万引きよりも住み着きの方が心配。
27.
良記事。近所の無人販売所や 畑から直で盗んでいく野菜泥棒に読んでもらいたい。
28.
高値で手に入りづらい
本はそう置いてないんだろうから
善意に期待して経営することは
なによりだよね。
これからも発展し続けてほしい。
29.
こうやって報道すると特亜の奴らが押し寄せるぞ。
30.
だが外国人がこの先多くなれば間違い無く潰れるよ。


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