大阪府吹田市の幹線道路沿いに、毎月1回、保護犬や保護猫の譲渡会が開かれる紳士服店がある。保護団体に譲渡会場として自社ビルの空きスペースを提供しているのだ。
2017年2月に始め、すでに20回を迎えたという。でも、なぜ、紳士服店で譲渡会なのか。取材してみた。
大阪府吹田市の紳士服店「オルボ」は、輸入紳士服を手頃な価格で購入できる店。一見したところ普通の紳士服店なのだが、その3階で毎月1回、第3日曜日に譲渡会が開かれる。
犬や猫の保護団体は、譲渡会を開くのに、限られた予算で会場探しに苦心している。そこで同店社長の高橋秀明さんが、自社ビルのスペースの無償提供を始めたのだ。
屋根があって、空調設備が整い、天候に関係なく譲渡会が開ける理想的な場所だ。犬や猫にとって負担が少なく、会いに来る人も落ち着いて対面でき、スタッフの話を聞くことができる。
きっかけになった猫との出会い
なぜ動物とは関係のない紳士服店が譲渡会場の提供を始めたのか。きっかけは、高橋さんと1匹の猫との出会いだった。高橋さんはかつて2匹の犬を飼っていたが、その犬が亡くなって以来、ペットを飼うことはなかった。ところが、ある日、保護団体を運営する友人から「猫を飼ってみない?」と誘われた。
「どちらかというと、私は犬のほうが好きでしたし、子どもはともかく、絶対に妻が反対すると思い、猫を飼う気はなかったのです。そこで『飼いたい種類の猫がいる。シャム猫みたいな猫なら飼う』と言いました。つまり、やんわり断ったのです」
しかし、その約半年後、その友人からメールが届いた。「シャム猫柄の猫を保護した」とあった。
「まさか本当にみつかるとは…、と思いましたが、見に行かないわけにはいきません」
結局、その猫と対面した高橋さんは、ひと目見て「この子を飼う」と決めたそうだ。家族を説得して、なんとか引き取った。「みる」ちゃんと名付けて、かわいがっている。
「猫を飼うと幸せになれるといいますが、本当にそうでした。犬もなついてくれるし、可愛いのですが、猫は絶妙な距離感がいい。
幸せそうに眠っている姿を見るだけでも癒やされるし、なでるとゴロゴロと喉を鳴らしてうっとりしてくれる。でも、べったり甘えるわけではなく、手を伸ばせば届くところにいる感じが気に入っています」
みるちゃんに続き、自宅の庭に迷い込んできた猫「マーブル」くんも飼い始めた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181109-00010000-sippo-life
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