中国人観光客は韓国だけでなく世界観光業界が狙う最大の顧客だ。全体国民のうちパスポート保有者はまだ6%に過ぎず、今後海外観光が増える可能性が無尽蔵にあるためだ。
中国人が最も多く訪れる東南アジア諸国はもちろん、日本・英国・フランス・イタリアなどが先を争ってビザを免除して街角の看板を中国語に変えている理由でもある。
専門家は「中国人観光客誘致戦で、韓国は他国に比べて競争力が決して遅れているというわけではない」と語る。まず、空の便で2時間あれば来ることができるという地の利がある。
また、同じ漢字や儒教文化圏に属しているという点も強みだ。実際、中国オンライン旅行会社「携程(Cトリップ)」が今年の国慶節を控えて発表した「2018年国慶節海外旅行予測報告」でも韓国は中国人が行ってみたい国4位に挙げられた。
それでも、最近、中国人観光客が減少したのは政治的な理由が大きかった。崇実(スンシル)大学経営学部のアン・スンホ教授は「政府がすべてのことをさておき、中国当局の四無政策(旅行商品のオンライン販売禁止、クルーズ旅行禁止、
チャーター機利用禁止、ロッテ商品禁止)を解決することから始めなければならない」と強調した。
もちろん、中国最高指導部や上海市などから韓国に対する団体観光を許容するという発表が出たが、業界が体感している現実とはかけ離れている。
ある旅行会社関係者は「上海などの旅行会社1、2社を除けば、韓国団体旅行商品は依然として売れないでいる」と漏らす。
韓国内部の問題を指摘する者も多い。中央(チュンアン)大学経済学部のキム・スンウク教授は「中国人観光客を軽く見て、金儲けの対象としてだけ接する観光業界の近視眼的な態度も、この際直すべきだ」と指摘した。
漢陽大学観光学部のチョン・チョル教授は「中国人観光客の再訪問率を高めることが緊急の課題」と述べた。中国人観光客のために韓流ブームと関係したスポットやグルメ
、繁華街を開発して再び訪れるようにしたり、滞在期間が伸びるように工夫しなければならないということだ。
淑明(スンミョン)女子大学経営学科のソ・ヨング教授は「韓流ブームに乗って中東・インドネシアなどから裕福なムスリム観光客が韓国を多く訪れている」とし「中国人観光客だけでなく、ムスリムまで誘致できる戦略を立ててこそ第2の内需産業である観光産業を育てることができる」と強調した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181004-00000039-cnippou-kr
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