注目を集めた2018年上期の連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合ほか)が幕を下ろした。多くの視聴者がヒロイン・楡野鈴愛(永野芽郁)の人生を見届けたいと毎朝チャンネルを合わせ、自身の経験や価値観に照らしてSNSなどで感想をつぶやいた。さまざまな感情を呼び起こした楡野鈴愛の半生とは、どんなものだったのか。(以下ネタバレがあります)

■ 漫画家を目指し、挫折した20代

鈴愛は1971年7月7日、岐阜県の小さな町で生まれた。多くの朝ドラの出発点は、ヒロインの幼少期。だが今作は、鈴愛が母親のおなかの中にいる状態で始まった。

難産の末に誕生した鈴愛は、同じ日に同じ産院で生まれた萩尾律(佐藤健)、幼なじみの西園寺龍之介(=ブッチャー、矢本悠馬)、木田原菜生(奈緒)とともに幼少期を過ごし、9歳で左耳を失聴した。

高校3年時には、就職活動にも苦労した。なかなか内定が得られない中で祖父・仙吉(中村雅俊)の尽力もあり農協から内定を受けたものの、律に借りた少女漫画がきっかけで秋風羽織(豊川悦司)の描く世界に魅せられ、上京。秋風のオフィスで漫画修業を始めた。

小宮裕子(清野菜名)や藤堂誠(=ボクテ、志尊淳)とともに漫画家修業に打ち込み、20歳で見事デビュー。しかし、長く壮絶なスランプの末、27歳で漫画家を辞め、秋風の元を去った。

■ 職を転々とした30代

この頃から、鈴愛の人生は朝ドラヒロイン“らしさ”から大きく逸脱していく。

秋風オフィスを離れた鈴愛が選んだ職は、それまでのキャリアとは何の関連もない“百円ショップ店員”。そこで出会った映画監督志望の青年・森山涼次(間宮祥太郎)と結婚し、愛娘・花野をもうけた。

だがその後、36歳で離婚し、バツイチのシングルマザーとなって帰郷。「私は人には使われん。私は、社長をやる」と宣言し、仙吉から五平餅の味を受け継いで“センキチカフェ”をオープンした。

カフェが軌道に乗ると、今度は「スケートを習いたい」という花野の願いをかなえるため再上京。シェアオフィスでアイデア商品を開発・販売する仕事を細々と続けたあと、母・晴(松雪泰子)の一言をきっかけに、

39歳で律と“そよ風の扇風機”の開発を開始。40歳で“マザー”ことそよ風の扇風機を完成させ、ドラマは幕を下ろした。

■ やりきったら、振り向かない

これまで連続テレビ小説でたびたび描かれてきたヒロイン像は、これと決めたことに向かってひたすら突き進む女性だ。強い動機づけがあり、そこに向かって壁を乗り越えていくストーリーはわかりやすく、視聴者の共感も呼びやすい。1回見逃してもすぐに展開に追いつくこともでき、毎朝15分という放送形態にもマッチする。こうしたヒロイン像は“朝ドラの王道”と評されることも少なくない。

著名なファッションデザイナー姉妹の母がモデルの「カーネーション」(2011年下期)や児童文学「赤毛のアン」の翻訳者をモデルにした「花子とアン」(2014年上期)、ニッカウヰスキーの創業者夫妻を描いた「マッサン」(2014年上期)、日本で初めて女子大学を設立した女性がモデルの「あさが来た」(2015年下期)など、何かを成し遂げた実在の人物に材をとった作品も多い。

「半分、青い。」の鈴愛は、そうしたヒロイン像とは大きく異なる人生を歩んできた。これと決めたことにひたすら突き進む部分は同じだが、全力でぶつかってボロボロになるまで格闘したらすっぱりと思いを断ち切り、いっさい振り向かない。

たとえば、漫画家を辞めた鈴愛は“絵を描くこと”を封印した。描くことはプロの腕前なのにもかかわらず、花野にせがまれても絵を描くことはなく、「私はペンを持ったら、本気出しそうで怖い。ただ者ではないと思われたらかなわん」と冗談とも本気ともつかぬ言い訳をしてみたりする。鈴愛が再び絵を描くまで、漫画家を辞めてから8年以上が経っていた。

■ 「人間には“生きる力”がある」

楡野鈴愛の物語が、わかりやすく共感を得やすい王道ストーリーから逸脱してまで表現したもの。それは“生きる力”だ。

脚本家の北川悦吏子氏は、ドラマスタート前にザテレビジョンのインタビューで「どんなことが起こっても人間には生きていく力があるということを伝えたいんです。“人間って強いよ”、そうじゃない?と問い掛けたい」と語っていた。

9歳で左耳の聴力を失った鈴愛は、ショックから立ち直り「お母ちゃんに“鈴愛の左耳はこんなに楽しい”って見せたい」と、律の協力を得てゾートロープを作り上げた。

何があっても、それを生きる力に変えて前に進む。そんな鈴愛の生き方は、最終回まで変わることはなかった。漫画家から百円ショップ店員、

突然の結婚と、離婚。センキチカフェからの再上京。東京でのリヤカー引きから、そよ風の扇風機開発――。

その都度目の前のものに全力でぶつかり、文字通り七転び八起きの半生を送った鈴愛の“生きる力”の逞しさは、たびたび話題を呼んだ。


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みんなのコメント

1 :sak*****:2018/10/01(月)09:40:22
なんか気持ち悪いドラマだった。筋書きはめちゃくちゃ、行き当たりバッタリ。不快感が強かった。終わって良かった。
2 :kir*****:2018/10/01(月)09:39:25
終わってホッとした気持ちより、怒りが大きいです。「かんちゃん、拉致されました」というセリフありましたね。拉致という言葉を簡単に使う脚本家、
それをよしとするNHK、拉致された方の家族はどのように感じたか、信じられない。面白い?ウケればいいの?40歳にもなってすぐに実家に帰り、甘えて慰めてもらう人、そんなに多い?現実は違うんじゃないかな?
3 :t_p*****:2018/10/01(月)09:36:50
ダメな映画を盛り上げるために簡単に命が捨てられていく違う!僕らが見ていたいのは希望に満ちた光だ<Mr.Children, HERO>仙吉も和子も裕子も北川悦吏子がいう「神回」の犠牲者だ。
鈴愛が怒鳴る「死んでくれ」の台詞。母親(和子)の葬式で「あくび」するより子。映画であれ、TVドラマであれ、これ程までに命を冒?した脚本は、他に類を見ないのではないか。
本作に対し、多くの視聴者が嫌悪の感情を抱いているにも拘わらず、なぜ?繰り返しこのような記事が掲載されるのか。まるで大戦中のメディア同様、
恣意的な情報操作が行われている気がしてならず、多くの人が違和感を感じているはずである。このような偏った記事ばかりが掲載されるメディアは、何か狂ってはいないか?
4 :new*****:2018/10/01(月)09:36:37
この半年の中で、楡野鈴愛さんという役柄がドラマの最中に「ありがとう」という5文字を何回くらい言ったか数えてもらいたい。色んな人にたくさん支えられて、笛吹いて律を呼び出してこき使っておいて、相手の人に感謝を伝えましたか?
5 :alk*****:2018/10/01(月)09:35:39
共感するかな。もっと現実は、厳しいけれど。
6 :hhh*****:2018/10/01(月)09:33:22
ドラマ終わってまで、擁護尻拭いの記事はもうおなかいっぱい。日本中みんな、現実の世界に疲労して、せめてドラマでリフレッシュしたいのにどーして朝から、
現実ってこーよね~と思い知らされるようなモンみせられなきゃならないの、という事。確かに何かを成し遂げたヒロインなんて、一般人からしたら夢の存在で、そんな強い人は選ばれた極小数の人間だけど。大多数の人間は挫折して、夢を実現することもなく、
好きな職業につくわけでもなく、ただ生活まわすためだけに必死にその日暮らしを生きている。だからこそ、優れた脚本の、優れた演技の、ドラマをみたいんだよー。
7 :rinrin:2018/10/01(月)09:33:16
ほら見てごらん、世間はキチンと共感してるんだよね(^_^;)共感してないのはヤフコメ民だけだとあたしは思うんだな、
8 :tas*****:2018/10/01(月)09:31:36
毎回毎回、嘘でしょ?と言う気持ちで鑑賞していました。内容が薄っぺらくて、主人公の良さ?も伝わらなかった。なのに、脇役は皆、主人公を持ち上げる。残念だったドラマでした。
9 :lggu:2018/10/01(月)09:30:24
どうせ下げのマークの票数のが多いだろうが、私はこのドラマはリアルさを感じる事もあった。今までのヒロインから脱線しただけではなく、
凡庸だからこそ何故かこのヒロインの物語だったなという感想。男性たちがイケメンだけで意外とダメさを表に出していたのもこのドラマだった。
10 :sin*****:2018/10/01(月)09:29:07
異色の作品なのは間違いないけど、それが朝ドラに必要かは疑問ヒロインが身勝手過ぎて、共感する点は皆無
11 :************:2018/10/01(月)09:28:25
結局永野さんはどこで脚本を取り落としたんだろう。この手の記事読む限りどこにそんなインパクトがあったのかてんでわからん。
12 :*****:2018/10/01(月)09:27:15
これも御用聞きのしょうもない記事だね。共感なんて、誰がしているのか、今すぐ聞きたいわ。
13 :******:2018/10/01(月)09:26:21
素晴らしい分析。ここで叩く人は朝ドラの王道展開でないことが許せなかったんだと思う。この脚本家のシナリオなら、
これまでの朝ドラにはならないとわかっていて、それでも展開したんだから、NHKとしては満足なんだろう。自分も楽しんだ。
14 :sa_*****:2018/10/01(月)09:23:03
人生ってこうだよね…って、親の金をアテにして老後の楽しみの旅行積立金を開店資金にぶんどった挙句、その店はアッと言う間に他人に任せて再上京。
扇風機の発明は幼馴染に殆ど丸投げで、朝からシェアオフィスでラブシーンとか….人生こうな日本人ばかりになったら、この国は潰れるんじゃね?
15 :mas*****:2018/10/01(月)09:22:47
共感?見てる人は、あそこまで雑な脚本とつくりでは、本人の技量があってもヒロインに共感しようもないだろう。誰の声を拾った記事なのか。記事をねつ造するのはやめよう。
16 :htr*****:2018/10/01(月)09:22:19
描かれていない時間を想像させるドラマ。想像出来ない人には 全くわからない(笑)見逃しや ながら見も誤解を生んだ。しかし、ラストはこのドラマらしく、
もっと驚きが欲しかった。スケジュールの会う(笑)いままでの出演者を一同に会して、無理やり「いつもの朝ドラ」を踏襲した感じ。いじめや地震を盛り込んだ事の賛否はあるが(僕は否定派です) 作品は作家のもの。やりたいようにやればよい。
不評の ユーコに八当り律 新居にストーカー突撃涼ちゃん死んでくれ発言本気で真剣に生きている、そんなスズメ大好きでした
。批判を読んで今の社会の窮屈さ、親しい友達にすら本音でぶつかれない、若者達(たぶん)に悲しい気持ちになりました。ラスト1週特に最終回だけが 僕は残念です。芽郁ちゃん お疲れ様でした!批判が多くて辛かった事でしょう。芽郁ちゃんのスズメ 大好きでしたよ!


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17 :her*****:2018/10/01(月)09:22:06
あんなに自分のことしか考えないヒロインに共感できませんでした。親にも子どもにも酷かったです。
18 :ce_*****:2018/10/01(月)09:21:59
鈴愛ちゃんって、感謝の気持ちがないよなーと、観ててよく思いました。脚本家の方の性格がでたかな。
19 :yto*****:2018/10/01(月)09:21:14
行き当たりばったり感が否めない。
20 :hir*****:2018/10/01(月)09:20:28
すべての登場人物に共通していたキーワードは「やりっぱなし」…仕事、子育て、恋愛、結婚。人間として人生で重要な事柄の大半を、やりっぱなしという生き方で描いていた。
21 :spa*****:2018/10/01(月)09:20:10
私は、最終回には感心しました。ある意味見事な締めっぷり。終盤「とっ散らかったまま終わって、これが人生、これが現実」と、あまりにも当たり前でしょーもないまとめで締めるのかなと思ってました。最後、小林くんが出てきて「初志貫徹」w
このドラマにはこれ以上はないシメ言葉と思います。「壮大なラブストーリー」とかいう記事もありましたが、恋愛面では心に響くものが皆無でした(私には、ですが)。それより壮大な「努力否定物語」だったと思います。最終回でこれ一本で繋がった、
と思うとスッキリしたと同時に、何か虚しくもなりました。確かに新しいドラマ、次は何?!というドキドキ感、これはドラマの展開としてよかったと思います。
でも、根底に流れるものには、しっかりと脚本家の価値観(私には賛成しがたい)が反映されてて、そこが不満と言うのが最後の感想でした。
22 :tic****:2018/10/01(月)09:19:54
他人のお金をあてにして、自分勝手に行動した人の、オムニバス形式ドラマだったということならいけるか…?
23 :t10*****:2018/10/01(月)09:19:26
発達障害を描いているのかと思っていた。
24 :fum*****:2018/10/01(月)09:17:31
ものは言いよう、だなと思いますねライターさんってすごいや
25 :iav*****:2018/10/01(月)09:17:00
記事にびっくりしました。別に朝ドラらしさは無くてもいいですが、あんな現実があるでしょうか?人に対して思い遣り無し、反省無し、感謝も無し、
お金は全部人に頼って?、仕事も人任せ。シングルマザーになるけど、ほぼ育児放棄で恋愛に夢中。どう考えても共感出来なくて辛かったのに。
おまけに無理矢理ポエムで感動させようとして、人を死なせ、苛めや震災まで軽く薄っぺらに入れてきて。いつか良くなるのではと最後まで見てしまいましたが、あまりの脚本の酷さに呆れ、本当に疲れました。出演者の皆さんがお気の毒です。
26 :オケラ:2018/10/01(月)09:16:54
そうたとまあくんの歳上の彼女がいまだに謎。
27 :shiira:2018/10/01(月)09:14:04
なんか、このドラマは成功しました、っていう事実を残さなきゃいけない圧力でもあるの?っていうくらい不自然なアゲ記事が多いですね。
なんだかんだ言っても視聴率は20%超えてたわけだし、コメント欄の批判の嵐なんてすぐに消えちゃうものだし、
表向きは成功した事になるのでは?ただ、もしスピンオフや再放送をしても視聴率はふるわないと思う。私ももう北川さんのドラマは見たくないし。
28 :tom*****:2018/10/01(月)09:13:07
朝ドラヒロイン特有の「持ち前の明るさで、夢に向かって真っすぐ突き進む」感実際身近にいたらちょっとウザイな・・・と苦手意識を持つこともあるだからと言って今回のヒロインに共感したって事もないけども
29 :qb_*****:2018/10/01(月)09:11:55
もう終わったドラマ。記事はもう載せないで。触れないのが一番です。
30 :s*********:2018/10/01(月)09:11:12
今年の流行語大賞はきっとふぎょぎょだよ。
31 :emi*****:2018/10/01(月)09:11:01
まあそう思って見て、ヤフコメの批判コメもずっとスルーしてたけど、最終週は我慢できなかった。北川悦吏子さんのこんなアイデア出ちゃう自分凄い、
素敵な台詞が降りてくる自分凄いっていうインタビュー見てから冷めたっていうのもあるかも。あんなにとっ散らかったドラマも珍しいと思う。
結局、晴さんの旅行の貯金崩してまで五平餅のカフェをやった意味って何だったんだろうとか思い返してもわからない。
秋風先生が言ってた「生きててこんなセリフ人が言うか?」という台詞、そのまま北川悦吏子さんに返したいという場面がいっぱいでモヤモヤしたドラマだった。
32 :mmm*****:2018/10/01(月)09:07:55
ま! 終わったことだし、忘れましょう!次、次!!!!話題にするのがアホらしい。
33 :mar*****:2018/10/01(月)09:06:41
終わったんだからさ、もう出てこなくてよくないですか?ようやく解放されると思ったのに。ネットハラスメントですわ
34 :karinto:2018/10/01(月)09:06:39
完全に『やってまった』
35 :123*****:2018/10/01(月)09:06:04
高校の卒業式を仮病で抜け出して、これから生徒達が記念写真を撮るかもしれない卒業式の看板に落書き。ナレーションはもちろん落書きをするものだというような内容を話していた。
これだけとっても、現実ってこうだよね、とは全く思わない。ナレーション含めて主人公の言動には非常識ばかりが目についた。最低限の良識すら持ち合わせないように見えるヒロインが、
家族に平然と嘘をつく(決して反省はしない)から、現実にそんなことあるよねーではなく、なんて酷い人格をしているのかと反感を買ってきたのだと思う。それに気がつけない制作サイドの良識を疑う。
36 :con*****:2018/10/01(月)09:05:20
朝っぱらから挫折や現実なんて見たくないし。誠実で強くて前向きな朝ドラヒロインが見たかった。ホントに、漫画家辞める辺りから酷かった。永野さんは、根気よく演じたなーと思う。次は良役に当たるといいですね!
37 :kur*****:2018/10/01(月)09:05:05
面白かった。
38 :maaiibe:2018/10/01(月)09:04:10
ネットでの印象操作は難しいのが現実です。
39 :匿名希望:2018/10/01(月)09:03:54
もう終わったんだから、記事にしないで欲しい。このドラマはひたすら北川悦吏子大先生がどういうお人柄なのか世間に知らしめるドラマでした。
また、20代の視聴者が多いそうで、すずめの様に生きていいんだなどと勘違いされるのが恐ろしいです。分別がつく視聴者で有ることを祈ります。
40 :mc5*****:2018/10/01(月)09:03:06
やっと終わってせいせいしていたのに、まだこういう提灯記事が出てくるかね。脚本家の意見の代弁はもうウンザリ!


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