【ワシントン高本耕太、ソウル渋江千春】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は3日、北朝鮮の非核化を巡り韓国政府が、米国の「保有するすべての核兵器・施設の申告」要求を棚上げしたうえで、寧辺(ニョンビョン)
の核施設の完全廃棄と引き換えに、朝鮮戦争の終戦宣言に応じるよう提案していると報じた。7日のポンペオ米国務長官の訪朝を前に、米朝間の「仲裁役」を自任する韓国政府として米朝交渉の妥結点を探った形だ。
同紙のインタビューに応じた韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は4日、記者会見し、「非核化を実現するため、北朝鮮が必要とする(米側の)
相応の措置をどうやってマッチングするか。融通を利かせる必要があるという観点から発言した」と説明した。
9月の南北首脳会談で署名された「9月平壌共同宣言」では、寧辺の核施設について、米国が相応の措置を取ることを条件に廃棄する用意があるとされた。
康氏は同紙とのインタビューで「寧辺は北朝鮮の核開発の大きな要素だ。廃棄が実現すれば、非核化に向けた非常に大きな一歩となる」と評価。
その上で申告リストの要求に固執すると、その内容の検証を巡り「交渉が泥沼化する」恐れがあると指摘した。
4日の記者会見でも「非核化を完全に達成するためには我々が過去に行った方法とは少し違うやり方でアプローチする必要がある」と述べた。
北朝鮮は米朝交渉にあたり、米国側に朝鮮戦争の終戦宣言をまず優先するよう強く求めている。ただ早期の終戦宣言は、
在韓米軍の駐留根拠を失わせ中国や北朝鮮による撤収要求を招きかねないとして、米政府のみならず日本政府内にも慎重な声が多い。仮に具体化すれば、日本政府などから反発が起きるのは避けられないとみられる。
米国は北朝鮮に対し、保有するすべての核兵器や物質、核施設や開発に関わるリストに加え、非核化の工程表の明示を求めてきたが「9月平壌共同宣言」では、核申告については触れていない。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181004-00000117-mai-int
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