武器は野球カードのような名刺
この時期、プロ野球の世界に新たに入団する選手がいる一方、ユニフォームを脱がなければならない選手もいる。

12年前に注目を浴びてドラゴンズに入団したものの、戦力外通告を受け保険会社の営業マンに転身した元ドラゴンズの選手の“いま”を取材した。
少しスーツがきつそうな男性。生命保険会社の営業マン、田中大輔さん(33)。

田中さん:
「失礼します。東京海上の田中です」

この日、訪れたのは取引先の会社。名刺交換で取り出したのは…『プロ野球カード』?

田中さん:
「写真は痩せてるんですがビフォーアフターということで」
座右の銘は「生涯青春」。ユニフォーム姿の写真に加え、裏面には華々しい「経歴」ならぬ、「球歴」が書かれた特製のプロフィールカード、営業活動の秘密兵器だ。

田中さん:
「ドラゴンズにいたところも大きいですし、覚えているよとかキャッチャーの子だよねといってくれるので、打ち解けるのは早いと感じます」

2006年のドラフト。
司会者:「中日、田中大輔捕手。東洋大学」

田中さん(選手当時):
「自分のアピールとしては肩を一番に見てもらいたいです」

2006年、東洋大学から当時のドラフト1位にあたる希望入団枠でドラゴンズに入団した田中さん。

今年引退した浅尾投手のほか、堂上選手、福田選手などと同期で入団。当時、解説者だった達川光男さんは、

入団当時の田中選手を「地肩の強さ、捕ってからのスピード、(谷繁選手と)遜色ない、というよりも勝っているんじゃないかな」と、評価していた。

しかし、ケガに見舞われ、ドラゴンズに8年在籍したものの「自由契約」に。さらに、トライアウトでオリックスへ移籍した後も、出場はわずか1試合。結局、プロ10年で58試合に出場、ヒット14本、打率は1割7分7厘、ホームランは1本だった。

田中さん:
「入団してからチャンスはいただいていて、そこでなかなかつかみ取れなかったというのもありますし、肩肘の大きな怪我もした中で、

最後の年はなかなか試合に出る機会がなかったので、そろそろ(自由契約)かなという、自分の中でも心の準備はありました」

そんな田中さんにとって、忘れられない試合があった。

2013年9月18日の巨人戦。この日、スタメンでマスクをかぶった田中さん。3安打を放ち猛打賞。さらに、レジェンド岩瀬投手が当時の日本記録382セーブ達成がかかったマウンドへ。田中さんは試合で初めて岩瀬投手とバッテリーを組んだ。

そして、見事記録を達成したマウンドの岩瀬投手に駆け寄り、握手を交わす田中さん。前人未到の大記録達成の瞬間に立ち会った。そして緊張した表情で、プロ初のお立ち台に…。

田中さん(当時):
「チャンスをいただいたので、しっかり結果出そうと思って思いきりいきました」

これが人生最初で最後のヒーローインタビューでした。

この1年後に中日から戦力外通告。その2年後の2016年にはオリックスからも解雇され、ユニフォームを脱いだ。

田中さん:
「社会人野球やどこか指導者の話があればいいと思っていたんですが、そういう話もなかったので、野球から離れようと踏ん切りがつきました」

田中さんは中日時代に8年間を過ごし、知り合いも多かった名古屋に単身引っ越すことを決意。
その後、友人の紹介もあり、いまの会社に入社した。

当時、田中さんの採用を担当した社員は…。

当時の採用担当者:
「(Q.社内の反対は?)正直ありました。前例がないことなので、大丈夫かとかパソコンができるか、社会人としての振る舞いができるか問われました」

引退した選手が直面した「壁」。社会人経験ゼロで飛び込んだ保険営業の世界。入社から1年半が経ちましたが、いまも勉強の毎日だ。


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ネットの反応

1.
野球は挫折で終わったかもしれないが、33歳人生これから。めげずに違う仕事で頑張っている姿、励みになります。今後も頑張って下さい!応援します!
2.
サッカー選手もそうだけど、スポーツマンって地頭のいい人って多いんだよね。知り合いにもプロ引退してからも第二の人生頑張っている人いるよ。
3.
東京海上日動に内定できるとは腐ってもプロやな。早慶クラスでもそう内定とれへん大企業で平均年収1000万超えとるマリンに行けるあたり、プロって肩書きは強いんやなぁ。
4.
野球選手を引退してから野球界で飯を食える人はほんの一握り。一般職に就いても元プロ野球選手という肩書があるだけでも肩書など何もない私からすれば羨ましい限り。
5.
保険の営業って
会社も社員もブラックなイメージで
精神的にタフだったり
人を騙す事に耐性がある人が
稼いでいる気がする。
6.
選手で振るわず
指導者にもなれず
テレビにも呼ばれず
ドサ回りですか

・・・・だから何?

7.
新しい世界で頑張ってください
8.
体育会ゴリラは営業に向いていると思う。
9.
本人の器次第でしょう。
10.
中日は谷繁が健在だった頃から、結構ドラフトでキャッチー指名してきたんだけどね。
なかなかどかっと収まりませんな。
11.
保険の営業って、誰でも出来る
12.
なんか安心してみていられますね
お疲れ様がんばれ田中くん
13.
大学を出たからこそ、普通に企業にこの年で入れた。
野球だけを考えれば、投手は特に高卒のほうがいいんだろうが、先まで考えるべきだよ。
怪物と言われた江川でさえ、わざわざ一般入試を受けて六大学に入った。
ちょっと甲子園に出た程度の選手が、スカウトが来たからと喜んで、ホイホイプロに下位指名で入るのはバカだよ。
14.
苦しかった時もあったでしょうが、プロの世界にそれだけ長くいることができたのはすごいことです。次の人生も前を向いて歩んでいるのが素敵です。
15.
この頃から毎年の様に「ポスト谷繁」を取りまくってたのに誰一人としてモノにならなかったな・・・


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16.
静かにしといてやればいいのに。
もうプロ野球選手じゃなくて普通の仕事してるんだから。
17.
いち会社員としてマスコミに言いたい。

戦力外になり、今は社会人となられて立派に活躍されている方の、
今勤めてる勤務先を公表するのはマスコミは自粛してほしい。

今は一般の方となられているのに、何故勤務先まで公開するのか?
そっとしておいてあげるべき。
マスコミの印象が悪くなる。

18.
当時ら東洋大学の監督さんが、「そのまま田中が卒業したら自分の後釜として田中に監督をやってほしい」と言っていて、本当に本当に期待していたんですが、、。
彼が育っていたらその後こんなに苦労することはなかったでしょうに、本当に残念です。
19.
何か、やたら、保険の営業が多いのが気になる。
20.
今の中日のキャッチャーって誰や?
21.
いつまでも女々しくプロ野球選手を引きずってんじゃねよ!
22.
谷?の壁が想像以上に高かった。これに尽きると思う。
肩のケガさえなければ、まだ現役でいれたかもしれない。マッサージで肩を悪化させてしまったとの噂もあるが、記事にはそこには触れていないね。
23.
元中日という経歴が人生の重大な傷になる可能性も大きいが、中日なんかにいるよりもはるかに素晴らしい仕事に就いてるよな。
24.
当時のスタメンを抜くのは難しいし、根が真面目だから変化も出来なかったろうな。
25.
東京海上は生保じゃなく損保。
26.
東京海上といえば聞こえはいいが、何年かしたら代理店として独立しなければならない社員じゃない?自分も昔、損害保険会社から誘われた(ヘッドハンティングっぽいの)けど、数年で会社辞めさせられて独立しなきゃいけないと聞いてお断りした。
27.
土屋正勝、ジャンボ宮城とか元アマチュアスターのプロ野球選手の損保営業って多いね。
28.
パワプロでは正捕手として使ってた

最初は能力低いけど使ってくうちに上がっていったし

29.
もうこのての内容は飽きました(・∀・)
30.
プロ野球選手何て、一般サラリーマンが
20年で稼ぐような金銭を1年で稼ぐような
特殊人種なんだし、何時何時の為に積み立てたり
第二の人生用の運用資金を押さえとくもんだと思ったわ
やはり、プロでも将棋囲碁のような解雇が無い様な
プロの方が安定感はありそうですよね
自分は、アホみたいな多額の報酬より
基本給が固定でも賞与や福利厚生が安定して充実している
仕事の方が遥かに魅力感じますけど・・・。


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