終戦宣言を非核化と交換しないという北朝鮮側の宣言で政府の平和プロセスが揺れている。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は昨日、「終戦は決して誰かが誰かに与えるものでなく、非核化措置と交換する対象でない」と論評した。
ポンペオ米国務長官の4回目の訪朝を控えた時点での駆け引きという見方もあり、非核化の意志がない北朝鮮の内心が表れたという分析も出ている。
真意かどうかは今後を眺める必要があるが、終戦宣言程度で寧辺(ヨンビョン)核施設廃棄のような決定的な非核化を期待するなという意味と受け止められる。このためポンペオ長官の北朝鮮訪問が遅れる可能性があるという観測もある。
終戦宣言を北朝鮮非核化の突破口にするという当局の戦略は支障が生じることになった。その間、青瓦台(チョンワデ、大統領府)、さらに文在寅(ムン・ジェイン)大統領までが積極的に終戦宣言の重要性を力説してきた。
文大統領は先月25日、米FOXニュースのインタビューで「(非核化のための)相応の措置とは制裁緩和だけを意味するのではなく、終戦宣言、人道的支援または芸術団の交流なども可能」と強調した。終戦宣言で非核化を実現できると主張したのだ。
鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台国家安保室長も「非核化を通じた平和定着を推進する入り口として終戦宣言は絶対に必要」と述べた。
このように重要視していた終戦宣言が突然冷遇されたため、政府としては当惑するしかない。しかし現実は現実だ。北朝鮮は一度も終戦宣言をすれば非核化すると明らかにしたことはない。
したがって終戦宣言をすれば非核化が大きく近づくかのように信じて宣伝するのは正しくない。仲裁者を自負してきた韓国政府の希望事項にすぎない。
今からでも終戦宣言さえすれば北朝鮮が快く非核化に応じるという楽観から目覚めるのが正しい。政策は希望でなく現実に基づかなければいけない。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181003-00000013-cnippou-kr
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