韓国食品メーカー大手の大象清浄園(テサン・チョンジョンウォン)の滅菌製品である缶詰ハム「ランチョンミート」から細菌が検出されて消費者不安が高まっているが、
正確な原因はまだ謎に包まれいてる。清浄園は製造工程での問題点は見つからなかったとしているが、専門家の間では缶詰ハム容器の缶の密封や滅菌過程に問題があったのではないのかと指摘している。
清浄園は24日、ランチョンミートだけでなくウリファームデリ・ウリファームサランなど、すべての缶詰ハム製品の生産と販売を一時中断すると発表した。
同社ホームページには、イム・ジョンベ代表名義による「謝罪文」を載せて「弊社のランチョンミートの件でお客様にご心配をお掛けした点に対して心からお詫び申し上げる」とし
「問題になった製品に対し、正確な原因究明を行うために最善を尽くす」と明らかにした。清浄園は消費者が保管している清浄園の缶詰製品すべてに対して相談室などを通じて苦情を受け付け、払い戻しをする計画だ。
この日、食品医薬品安全処(食薬処)は「近く会社側に製造停止15日の行政処分を下す計画」と明らかにした。
食薬処はこれに先立つ23日、大象天安(チョナン)工場で2016年5月17日に製造されたランチョンミート製品から細菌が検出されたとし、
販売を中断させて回収措置に入った。食薬処は「消費者の届出で該当製品を回収して検査した結果、『細菌発育陽性』が確認され、流通非適合判定を下した」と説明した。
瓶・缶詰は滅菌製品で、いかなる種類の細菌であろうと1匹でも検出されてはならない。3年以上長期間保管する製品で細菌が増殖する場合、消費者に深刻な危害を及ぼすおそれがあるからだ。回収対象製品の賞味期限は2019年5月15日だ。
問題はメーカー側の清浄園側で細菌検出原因を正確に把握できなかったという点だ。清浄園関係者は「滅菌製品を作る製造工程上、細菌が検出されはずがない」として当惑している。缶詰は空気を完全に除去した後に製品を缶に入れて密封した後、強い圧力と高温で滅菌する。その後、冷却過程を経て出荷される。
専門家も完全に滅菌された缶詰では数十年が過ぎても細菌が検出されることはないという。細菌が繁殖するには酸素が必要だが、
正常な滅菌缶詰は密封状態であるためだ。韓国食品研究院のチェ・ユンサン責任研究員は「缶製品の製造時、空気を除去する作業や密封作業が正常に行われなかった場合、
細菌が残る可能性がある」と説明した。チェ研究員は「密封が終わった缶製品を密封する時、温度が十分に上がらなかったため微生物が死滅しなかったかもしれない”と付け加えた。
中央(チュンアン)大学食品工学部のパク・ギファン教授は「肉眼では判別できないような亀裂が缶に入り、酸素や異質物、冷却水などが流入した可能性もある」とし
「正確な原因究明のためには、どのような細菌が検出されたのか遺伝子(DNA)調査で細菌の種類を把握することが必要」と説明した。
問題の製品が市中でどれくらい売れたかはまだ確認されていない。流通期限が7カ月ほど残っているが、すでに製造日から2年5カ月が経過し、問題の製品の大部分がすでに消費されたものと推定される。
消費者の間では「滅菌不信」が高まっている。流通期限が異なる製品に比べて相当長い滅菌製品はますます増える傾向だ。
缶詰ハムだけでなく、最近多く出回っている代替家庭料理(HMR)もほぼ滅菌製品だ。赤ちゃんが食べる液状粉ミルクも滅菌製品であり、豆乳だけでなく牛乳も滅菌製品が増えている。
食薬処は、今後、清浄園に非適合判定確認書を送り、2週間にわたる法廷説明の手順を踏む。早ければ来月初めに行政処分が下されるというのが食薬処説明だ。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181025-00000021-cnippou-kr
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