妊娠中の症状として喉が渇きがちになる場合があります。ところが、お気に入りの飲み物を飲めばいいと言い切れるものではなく、水分補給の方法にも気をつける必要があります。

妊娠中になぜ喉が渇きやすくなるのか、どうして妊婦さんは水分を補給したたほうが良いのか、気に掛けたい飲み物や、妊娠中の水分補給に関してご紹介していきます。

妊娠初期症状として喉が乾く原因


妊娠中に喉が渇きがちになる原因に関してご紹介していきます。

プロゲステロンの分泌量が増加する

妊娠したらプロゲステロンという名の女性ホルモンの分泌量が上昇します。プロゲステロンは子宮内膜を分厚くするといった、妊娠のキープに欠かせない効果を発揮してくれますが、それ以外にも水分を保持する効果と体温を高くする効果があって、どれだけ水分補給を行なっても喉が渇きやすく感じ取ると言われています。

汗がかきやすくなる

お腹の中の赤ちゃんに関しては、糖をエネルギーという形で取り込みます。それに見合うだけ、ママは糖の使用を引き下げ、脂肪組織を分解することによってエネルギーを作り上げると考えられています。

加えて、妊娠中というのは基礎代謝が上昇するのに加え、胎児の成長と合わせて、糖代謝や、脂質代謝や、タンパク代謝や、水代謝などに変化が起こることから、妊婦は汗をかきやすくなるとも言われているようです。

つわりで水分補給が難しい

さらに、妊娠初期というのはつわりで吐き気を感じて、そつなく水分補給ができない傾向にあることから、常に喉が渇いたような感じがする妊婦さんもいらっしゃいます。

そのほか、妊娠後期となって子宮が大きくなったら、胃腸が押し付けられて吐き気や嘔吐を起すこともあって、その際も身体の水分は無くなってしまうのです。こうした点でも、妊婦さんというのは喉が渇きやすく、水分が求められるわけです。

お腹の中の赤ちゃんの分まで水分が欠かせないとイメージしたら、喉が渇くのも当たりまえと言えそうですね。

免疫力の低下

妊婦さんに関しては感染症に見舞われやすい実態になっています。原因は妊娠したら免疫力が前よりも低下するからです。免疫力が高い状態だと、お腹の中の胎児を身体が異物ととらえる恐れがあります。

これを阻止するために、妊娠したら身体が免疫力を下げることで、お腹の赤ちゃんを異物として判断しないようにします。

それから妊娠したらホルモンの分泌量にめまぐるしい変化が見られるために、自律神経のバランスも乱れやすくなっていくのです。

自律神経のバランスの崩れも免疫力が下がってしまう原因になります。自律神経のバランスが正常でなくなり、交感神経がきつく刺激されたら、唾液の分泌が抑制されてこれが喉の渇きの原因となっています。

トイレに行く回数が増える

妊娠初期に関してはまだまだお腹は大きくなってないですが、お腹の胎児の成長と一緒に子宮はグングン拡大していきます。拡大していく子宮に膀胱を押し付けられ、妊娠中はトイレが近くなると言えます。

頻尿になってくるのは、子宮の重量に膀胱が押し付けられて、一回に出る尿の量が減少するからです。何回もトイレに足を運んでしまって、排尿によって身体の中の水分量が減ってしまいます。

プロゲステロンの作用によって、身体は水分を維持しようとする一方で、頻尿となって水分がなくなります。身体はなくなった水分を補給しようと、喉が渇いた、といったサインを示します。

妊娠中の水分補給の注意点


妊娠中にばっちり水分補給を行うことによって、妊婦さんが脱水症状に発展する危険性が低下します。人間というのは、わずか5%の水分が身体からなくなっただけで脱水症状が生じてしまって、身体がそつなく動作しなくなる心配があるので気を付ける必要があります。

それから、水分を摂り入れるとおのずとトイレに行きたくなって、身体の老廃物を出すことができることから、便秘予防だったりお肌の乾燥予防にもなります。ほどよい水分補給が妊婦さんの身体を守っていると言っても言い過ぎとは言えません。

更に妊娠初期につわりが酷いと、水分をそつなく取れずに妊娠悪阻に見舞われてしまう危険性もありますから、率先して水分補給をしてください。

ですが、つわりなどで水分が全然補給できない、夏のシーズンで非常に汗をかいている、ということでなかったら、無理矢理たっぷりと水を飲むことは不要です。原則として丁度良い水分補給を意識した方が良いでしょう。

妊娠中に喉が渇く時の対処方法


人によって差は見られますが、妊娠初期、中期、後期と、いずれの場合にも喉の渇きは感じるみたいです。

特に妊娠初期だと急激な身体の変化によって喉の渇きを敏感に感じるタイミングで、いつもの生活において水分を補給する機会が増加して、「あれ?妊娠かな?」と感じる妊婦さんもたくさんいます。

妊娠週数で身体の状態も異なってくることから、時期に応じて喉が乾く対処方法をご紹介していきます。

妊娠超初期の喉の渇き

つわりが酷くてまったく飲めないという妊婦さんに関しては、氷をなめることがもってこいです。口の中で少しずつ溶かすくらいでも水分補給の効果はございます。さらに、炭酸水は喉当たりが良好で飲みやすいといった妊婦さんもいらっしゃいます。

水分補給は重要ですから、氷も口に出来ないくらいのつわりの時は、遠慮することなく産婦人科医に相談してみた方が良いです。

妊娠中期の喉の渇き

妊娠中期に差しかかったらつわりも治まってきて、飲み物を飲むのも楽になってくる妊婦さんが多いと思います。妊娠中期に意識したいことは、水や飲み物だけに限らず野菜や果物なんかでも水分補給を心がけることになります。

つわりの時期には食べることができなかった、といった妊婦さんだって、妊娠中期に差しかかったら出来る範囲でバランスの良い食事を意識したほうがいいでしょう。

妊娠後期の喉の渇き

妊娠期間も長くなり妊婦としての生活に慣れてきた時期なのですが、妊娠後期にもなると赤ちゃんがけっこう大きくなって、基礎代謝が妊娠前よりも30%ほど上昇する場合もあります。

たっぷりと汗をかくと、その分だけ喉が渇くことから、麦茶や小豆茶や、ミネラルウォーターなどを、一日あたり1〜1.5リットルをベースとして飲むことを意識しましょう。

妊娠中喉が乾くから水分補給し過ぎたらむくむ?


「飲み物をたくさん飲む=むくみがひどくなる」と言うわけではございません。腎臓の機能が低下し、水分が外に出ていかなくなってしまうのが「むくみ」であり、妊娠中でも腎臓がきちんと仕事をしていればむくみことはありません。

妊婦さんに関しては、ベースとして一日あたり1~1.5リットル、便秘が見られるケースでは1.5~2リットルの水が求められています。一度に大量の水を補給することは止めて、こまめに、少しずつ補給することを意識してください。

それから、特に夏の季節は冷えた飲み物が飲みたくなると思いますが、水分を補給するときは常温で飲んだら、肝臓の負担も減って、むくみづらくなります。そして、むくみが心配なケースでは、塩分を抑えた食事内容を意識した方が良いでしょう。

妊娠中に喉が乾いた際の注意事項

妊娠中というのは飲み物の成分も心配になってしまいます。飲みたい物を飲みまくるわけにはいきませんので気苦労も絶えませんが、果たしてどういった成分に注意したら正解なのでしょうか?

カフェインに注意

コーヒー、紅茶にはカフェインが入っていて、神経興奮作用で寝付けなくなることもたくさんあり、加えて、胎盤を通じて赤ちゃんにも影響を及ぼす恐れも無いとは言えないことから、妊娠中はなるべく避けた方が良いでしょう。

なんといっても飲みたいという妊婦さんは、一日あたり1~2杯くらいに抑えることが望ましいと言われています。

そして、最近はノンカフェインのコーヒーや紅茶も多くなっていることから、ぜひチェックしてみて下さい。リラックス効果も見られるので、ちょくちょく飲むくらいなら良い気分転換になるはずです。

アルコールに注意

アルコールに関しては直接赤ちゃんに影響があらわれます。発育障害だったり脳の異常などの原因になってしまうことも確認されています。胎児性アルコール症候群という名の障害に見舞われ易くなってしまうため、妊娠がわかったタイミングでお止め下さい。

タンニンに注意

コーヒーや紅茶をそれほど飲めませんので、お茶を好む妊婦さんはたくさんいます。ですが、お茶の種類には気を付ける必要があります。

お茶の中でも緑茶、ウーロン茶には、鉄分が吸収されづらくなってしまうタンニンという成分が含まれています。病院で貧血の診断を受けている妊婦さんは摂取量を意識してください。

加えて、ジュース系も飲み過ぎには気を付けましょう。果汁100%ジュースに関しては美味しく爽やかで無意識に飲んでしまうものですが、糖質・カロリーが高いことから、体重が増加してしまう可能性があります。

妊娠中に水分補給するなら、不純物が一緒になっていない水や、カフェインのない麦茶などが一番です。

妊娠中の喉の渇きはこまめに水分補給しよう

妊娠中には色んな身体の仕組みが原因となって水分が大事になってきます。水分を補給しすぎると、むくんでしまうかもと心配する妊婦さんもいらっしゃると考えられますが、適切な量を正しく飲めば、あまり不安に思う必要性はないです。

これをきっかけとして、何を飲むべきか、何を飲んだらいけないかをきちんと頭に入れ、喉の乾きに見舞われる前に、こまめに水分補給することを意識してください。