平尾誠二の墓はJR新神戸駅近くの広い霊園の中に立つ。京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥(57)は今年の春、妻と2人で足を運んだ。

平尾が眠る場所は、事前に聞いていた。すぐに分かる、と高をくくっていたのだが、これがなかなか見つからない。急な坂道を上り下りし、長い時間探し歩いた。ようやくたどり着いた時、山中は完全に我を忘れた。

「あぁ、ここや――と思ったら、墓石に抱きついていたんです。自分でもびっくりしました。墓石に抱きつくなんて、生まれて初めてだし、たぶん最後だと思います。なんだか久しぶりに平尾さんと会えた感じがして、うれしくて」

平尾自筆の「自由自在」という文字が刻まれた墓は、霊園の中でもとりわけ見晴らしのいい場所にある。

神戸の街並みに連なり、ヨーロッパやアジアなどの港と定期航路で結ばれている神戸港も見渡せる。神戸製鋼のヒーローで、地元をこよなく愛する一方、ラグビーを通して常に世界を見ていた平尾にふさわしいロケーションといえるだろう。

「あれだけ神戸の街が一望できる場所は、なかなかありません。(平尾の妻の)恵子さんが一生懸命、探されたんだと思います。変な言い方ですが、彼を待っていたような所です」

墓が建立された今年1月には、家族や親しい友人らが集まって、納骨の会も催された。山中が墓参りしたのは、それから数か月がたってからのことだ。すぐにでも手を合わせに行きたかったところを自重した。

「僕が平尾さんと一緒に過ごしたのは、亡くなるまでの最後の数年だけなんです。まずお墓に行くべきは、彼と一緒にラグビーをやっていた仲間だと思いました。私はそういう皆さんが墓参りに行かれてからにしようと。それで、遅くなりました」

ネットの反応

1.
亡くなるのが早すぎたよなぁ
2.
山中先生の弔辞、泣きました。
親友として、医師として。
葛藤もあっただろうと思います。

癌だと分かっても冷静に、そして親友からのアドバイスを聞きながら病と闘う平尾さんの姿も素晴らしいなと感じました、私なら心折れてしまう…。

大きな病気をすると生きる気力を失くしてしまいます。私も未だにツラい。山中先生と平尾さんの関係が羨ましいです。私にはいないから。

3.
単なる友情を超えた、強い結び付きだったんですね・・・。生まれ変わっても、きっとまた出会えると思います。
4.
思わず泣けてしまった。
ほんとの友なんですね。
5.
平尾さんが一番Wカップを楽しみにしてたろな。
6.
大袈裟に聞こえるかも知れないが、読んでいるうちに、涙が一筋、二筋と流れ、最後は止まらなくなった。
リアルタイムで、平尾さんのプレーを見ていた。後に、人となりを接点のあった方々から、知るにつれ、規格外の発想、冷静な分析と行動力、人との付き合い方に惹かれた。

男性見ても、「景色の良い男」なんだろうな。
日本開催のW杯を、見ていただきたかったとつくづく思う。

7.
ワールドカップ開幕まで数日、やっとスポーツニュースなどメディアで扱う機会が徐々に増えてきた。でも2002年サッカーの時に比べたら取り扱いは雲泥の差。やっぱり今だからこそ、平尾誠二の存在があって欲しかった。彼が出てきただけで、詳しくない人でもあ、ラグビーの人だ、と解る。山中さんの言うとおり、どこかで彼は見てくれているだろう、とは思うが、言っても詮無いと解りつつも、なんでラグビーの神様はもう少し彼を地上に残してくれなかったのか・・・・。
8.
お二人に関するいろんな記事を読む度に、毎回涙が止まりません。
9.
惜しい方を亡くした、、、
10.
平尾さんは最後までカッコよかったな。
11.
仲がいいのは知っていましたがが、山中さんがここまで平尾さんのことを思っていたとは思いませんでした。
自分の思いでセンターをやっていらっしゃったと思いますが、この方にはやはりスタンドオフが似合います。
12.
素敵な記事をありがとうございます。
13.
プライベートジェットを飛ばしてくれた方はあの山中教授がそこまで頼むとは余程のことと思ったんでしょうね。みんな素晴らしい大人達です。
14.
自分も身内の事で、ある先生に尽力していただいた事があるけど、
高度なメディカルパーソンの友人がいると、
本当に助けられる事がある。

医者だからとか関係なく、
普段から友達は大事にしないとなと、
この記事読んで改めて思った。

15.
平尾さん・山中先生より少し後輩です。
こんなステキな人生の先輩方がいらして、とても嬉しいです。
お二人の友情に涙が溢れました。

殺伐としたNewsが多い世の中ですが、読後にとても清々しい気持ちに
なりました。ステキな記事をありがとうございます。

16.
伏見工優勝から同志社の三連覇、釜石の8連覇を阻止してからの神戸製鋼7連覇、平尾はラグビーの黄金期の中心に居たプレーも語る姿もカッコ良かった憧れだった。日本で開催されるW杯観たかっただろう。観て欲しかったよ山中さんありがとう
17.
平尾誠二さん、本当にカッコ良かったなー。
日本開催のワールドカップを見せてあげたかった!
18.
努力努力努力!
誰よりも努力した2人。

ただ頭が下がります。
僕も泣き言言わず
頑張ります!

19.
山中先生、ありがとうございます。
平尾さんも、空の上からワールドカップを見るでしょうね。

最後まで、頑張ったんですね。
平尾さんの最後の姿が見えたような気がします。

20.
平尾さん、かっこよかった。テレビや活字で見るだけの1ファンでしたが、とってもかっこよかったです。
21.
山中先生も平尾さんの生き様も好きで尊敬に値しますが、特別な人は特別な治療が受けられるのだという、複雑な気持ちにもなりました。

誰もが特に自分や家族に癌で闘っている者がいれば、平尾さんの受けた治療が羨ましくもあり、医療に通じた友人がいてくれたら、って思ってしまいます。

22.
人の深さを感じます…そして命を最後まで全うする事の難しさも。
誰しもが身体に癌細胞を少なからずゼロではなくどんなに身体を鍛え上げ食生活も規則正しくとも
発症する可能性があるので自分がそれをどう受け止めどう闘うかは本当になってみないとわからないです。
23.
真剣に読ませていただきました。

せっかくの文章なのに、見出しのプライベートジェットのプが抜けているため、集中力が途切れて残念です。

24.
山中先生と平尾ご夫妻の「友情」拝読しました。丁度自分がガン闘病中で、抗がん剤と悪戦苦闘しており、
夫に頼んで買ってきてもらいました。平尾さんのスカッとした男らしい生き様、山中先生の忙しいのになにかれと世話を焼く優しさ。

町の小さな病院で治療を受ける自分は羨ましくもありました。

人の命は長短あれど、いつかはおいとませねばなりません。それが判れば良いのか、不意にその時が来ればよいのか・・・平尾さんはすべてを山中先生に託すと言われました。

そういう方がそばにおられた事、羨ましく思います。どちらのご夫妻も素敵でしたよ。そして自分も今は一休みしています。いつまで続くのかこの命、細くでいいからもう少し夫と楽しみたいです。山中先生どうか無理をなさいませんよう。

25.
山中さんの知人は、山中さんの親友は自分にとっても大事な人だと思われる方なんだろうな。
良い知人をお持ちだと思う。
26.
素晴らしい友情ですね!
27.
泣けてしまう。
28.
お互い有名になればなるほど、本当の友人が見つからなくなる。その中での出会いだったんでしょうね。分野は違いますが、違うだけによい関係になれたんだと思う。