少子化が進む一方、学校の統廃合が不十分で、文部科学省が適正規模とする水準(12~18学級)に満たない公立中学校が5割を超えていることが6日、分かった。
平成の約30年間で1割も増加しており、公立小学校も4割を超える高水準で高止まりしている。学級数が少ないと集団生活を身につけるための機会が減るなど教育の質の面で課題があるほか、財政面でも非効率となる。
適正規模は子供たちが多様な考えに触れ、協調性を育める環境を整える観点から決められており、文科省は小中学校とも全学年で計12~18学級としている。
しかし、文科省の学校基本調査によると、平成29年、全国に1万9538校(休校を除く)ある公立小学校の44%に当たる8606校が、9394校(同)ある公立中学校の51・1%に当たる4806校が、
適正規模の下限である12学級に満たない学級数だった。このうち小学校では1905校が、中学校では188校が、複数の学年の児童・生徒が一緒に学ぶ複式学級になっている。
平成に入ってからの経過をみると、小学校はおおむね同水準で推移しているが、中学は元年の41・8%から10ポイント増加していた。
中学の方が分散して立地しており、統廃合が進みにくい実情があるとみられる。一方、昭和50年代は2700万人いた14歳までの年少人口は、平成27年には1500万人台に減少。さらに30年後は1千万人を割り込むと推計されている。
小中学校で統廃合が進まないのは地元の反対が大きいことが主な理由だ。国も自治体などに統廃合や、近隣の学校と連携することなどを求めているが、学校の設置や運営は地方自治体に権限が与えられており、思うように進まない現状があるという。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181006-00000573-san-bus_all
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