ドラフト会議間際になって、大阪桐蔭・根尾昂内野手の人気がうなぎ上りだ。岐阜県出身の金の卵に、地元の中日は1位指名を早々と公表。23日はヤクルトも小川監督が1位指名を明言した。さらに阪神、巨人など7球団程度の競合も予想され、2018年は“根尾ドラフト”の様相を呈している。
投手としても最速150キロを誇る逸材だが、野手として評価をしている球団が多い。その素質は、名球会ショートも絶賛する。今夏の甲子園期間中、ヤクルトの宮本慎也ヘッドコーチに印象に残った選手を尋ねると、間髪入れずに名前が挙がったのが根尾だった。
総合力が突出しているのは明らか。中でも何が最も目を引いたポイントなのか。それはスローイング。「スローイングがいい選手は、なかなかいないからね」というのが理由だった。強肩でも短い距離の送球を苦手とする選手は少なくないが、根尾はショートスローにも不安は見られなかったそうだ。
続いて挙がった長所は「ボディーバランスもいい」。今夏甲子園1回戦・作新学院戦では、中堅に抜けそうなゴロに追いつくと、クルリと一回転して一塁へ正確な送球。アウトにする好守を見せた。体幹の強さに加え、不安定な体勢でも「自分の位置がわかっている」というプレーには舌を巻いていた。
そしてもう一つ挙げたのは「顔もいい」。これは単純にハンサムかどうかではなく『面構え』のことだ。引き締まった口元や鋭い目つきに、いわゆる“野球脳”も備わっている雰囲気が漂う。体力、技術が優れているだけではなく、プロで成功するには野球への高い理解力は欠かせない。
「ああいう選手は10年は出てこない」という宮本ヘッドコーチ。自身も87年に甲子園春夏連覇に貢献している。高校生のショートとしては「立浪(和義=元中日)さん以来だと思う」とPL学園で1つ違いの偉大な先輩の名を挙げ、根尾を絶賛していた。
立浪氏は、88年に高卒ルーキーながら遊撃の開幕スタメンを奪取。110試合に出場して優勝に貢献し、新人王、ゴールデングラブ賞も獲得している。
球界を代表したかつての名遊撃手の目から見ても、圧倒的に映る根尾のポテンシャル。どの球団がこの超逸材を引き当てるのか、そしてプロでどんな選手に進化していくのか。楽しみは尽きない(デイリースポーツ・藤田昌央)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181024-00000048-dal-base
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